【注意】
　このページは、リンパ浮腫患者様が自宅でおこなうセルフケアのうち、特にセルフマッサージについて患者様の一助になればと考え、作成した物です。
　紹介するマッサージは、患部に対して最も侵襲性が低いと思われる施術で構成されています。
　このため、当院でおこなっている治療内容とは大幅に異なりますが、患部に対して全く無意味なものではありません。

　当院の治療では、患者様の症状に合わせ、ひとりひとりオーダーメイドの様に施術を構築致します。
　ここで紹介するマッサージは、ひとりひとり異なる治療に共通する、最も簡便で基本的なものである事を、御理解の上、御覧下さい。　

　なお、このページでは、右腕がリンパ浮腫であると想定して作成してあります

 

１	肩回し10回
２	おなかに手を置き、「ゆっくりと」深呼吸をする。（１０回）
３	むくみの無い（以下、健側と呼ぶ）脇の下　（図の赤丸の位置＝リンパ節）に手を当て、　円を描くように、「ゆっくりと（2秒間に1回）」　皮膚を動かす。（２０回）
４	むくみのある（以下、患側と呼ぶ）脇の下から健側の脇の下までを3等分し、健側側3分の1の範囲を３でマッサージした脇の下に向けて撫でる。（１０回） ●撫でる際は、１秒間に１５～２０ｃｍ進む程度の、ゆっくりとしたスピードで撫でて下さい。
５	3等分した胸の中3分の1から、健側の脇の下に向けて撫でる。（１０回）
６	患側の脇の下から、健側の脇の下に向けて撫でる。（１０回）
７	患側の足の付け根に手を当て、円を描くように、「ゆっくりと」皮膚を動かす。（２０回）
	上記の別アングル
８	患側の脇の下から足の付け根までを3等分し、下3分の1から、足の付け根に向けて撫でる。 （前・横・後を10回づつ）
	上記の別アングル
９	患側の脇の下から足の付け根までの中3分の1から、足の付け根に向けて撫でる。 （前・横・後を10回づつ）
	上記の別アングル
10	患側の脇の下から、足の付け根に向けて撫でる。 （前・横・後を10回づつ）
	上記の別アングル
	【注意】 　手術痕や放射線治療の照射部位は、右図の様に迂回するように撫でて下さい。
	上記の別アングル
11	患側の二の腕を2等分し、上2分の1の前面を３でマッサージした健側の脇の下に向けて撫でる。 （１０回）
12	二の腕の上2分の1の後面を７でマッサージした足の付け根に向けて撫でる。 （１０回）
13	肘から上の前面を３でマッサージした健側の脇の下に向けて撫でる。（１０回）
14	肘から上の後面を７でマッサージした足の付け根に向けて撫でる。（１０回）
15	肘の窪みに手を当て、「ゆっくりと」皮膚を動かす。(１０回)　→　肘の曲げ伸ばしも加えると、なお効果的です。
16	患側の手首から肘までを2等分し、上2分の1の前面を３でマッサージした健側の脇の下に向けて撫でる。（１０回）
17	手首から肘までの上2分の1の後面を⑦でマッサージした足の付け根に向けて撫でる。（１０回）
18	患側の腕の手首から上の前面を３でマッサージした健側の脇の下に向けて撫でる。（１０回）
19	手首から上の後面を７でマッサージした足の付け根に向けて撫でる。（１０回）
20	患側の腕全体(指先から肩まで)の前面を３でマッサージした健側の脇の下に向けて撫でる。（１０回）
21	腕全体の後面を７でマッサージした足の付け根に向けて撫でる。（１０回）
22	これまで来た手順を逆に戻る様に、再度撫でる。（22～３の順）